さと日曜日は皆 白いペンキで塗り替える不意にもてあました昼下がり あてもなく歩き出す 洒落たカフェを見つけども 臨時休業の看板 今日の日銭を稼ぐことよりも 白いペンキ塗りまくることが大事なのです 強い日差しはかげり 「ボクノマホウ」と微笑む天使 もう少し歩こう 思ったそばから公園...
さとローファーローファーが苦手だった あの頃の僕は だって鎖(レッグチェーン)みたいに重くて黒くて すぐに履きなれる友人たちを見て 不思議でならなかった 「大人になるための準備」か たしかにそうだな アホみたいな矛盾に 慣れておかなきゃならないらしい 靴音鳴らして 大人を気取って...
さと空の広さに見知らぬ人の群れに 圧倒されて それでもめげない 右の窓際座って 切符を見せたら 決まったように頬杖つく 白み始めた空が もうすぐだよとソワソワしてる もうひと眠りしようか どうせ到着は遅れるさ 空の広さに ただそれだけに圧倒されて...
さと道端の花ドライフラワーの作り方 知らないけど 道端の花 摘んできて 壁に吊るしてみた どうなったら完成か それも知らない 淡くたそがれ始めたら 私はそれで満足 ほのかにただよう香りは どこの魔女よりも絶妙で 私のファーストキスの相手は あなただってナイショ...
さとみどり色の星で木陰の下の特等席は 小鳥たち以外には誰もいない 私は上機嫌になって 思わず駆け出していく 緑のじゅうたんに 世界のすべてがあった 私はここで育ったの サンドイッチと一緒に 花摘み 数えながら 時が経つのも忘れていたね さえずり真似るように 知らないメロディが口をつく...
さと女の子×一人旅一人旅がこんなに楽しいものだと思わなかったけど それにしても 声を掛けられすぎな気が しないでもないわ 友達も親もいないと 食費がずいぶん軽くなるの 高級店には入らないし バナナとかよくもらうから 優しさはうれしいけど 下心は不愉快で...
さとDesperadoロバの背にまたがって あの丘の向こうまで お金の無い僕には 馬もラクダも雇えないので 足場の悪い涸れ谷を 力強く歩いていく カポラカポラと その蹄を 青い空に響かせて 笑い者にしてゴメンね こんなにもたくましかったなんて 君がロバを笑うなら この涸れ谷で泣きを見るだろう...
さと微笑むことを忘れた君に微笑むことを忘れた君に ささやかな贈りものをしよう ・・・手のひらには何も無くて 君は 不意に笑った 魔法なんてナイさ でも魔法じみたことはある 僕は手ぶらで 誰よりも幸せになったよ ついておいで ついてくるなよ 君は君で 飛び出せばいい 遠い空で 出会えたなら...
さと透きとおる羽見えない世界を追い求めて かえって美しさに 憧れるようになる 透きとおる羽のような服がほしい それを着こなせる 清楚になるわ 美しくなりたいけど ここからは消え去ってしまいたい 2つを適える秘密の扉が ないこともないらしい 不思議な世界はどれも誇張で...
さと少年たちは木に登る ビルとビルの隙間には 公園に続く抜け道 きっと地元の人たちも 知らないことなの 子供たちがやけに早く帰ってきたりするのは そのためで 公園の塀 よじ登れなくて いつもあなたに追いつけなかった 「それ以上遠くに行かないでね」 心の中で つぶやいてた...