• さと

ローファー

ローファーが苦手だった あの頃の僕は

だって鎖(レッグチェーン)みたいに重くて黒くて

すぐに履きなれる友人たちを見て 不思議でならなかった


「大人になるための準備」か たしかにそうだな

アホみたいな矛盾に 慣れておかなきゃならないらしい


 靴音鳴らして 大人を気取って

 無表情という仮面で 駅へと急ぐ

 靴音鳴らして 大人を気取って

 その音が心地よくもある 今日この頃


誰かの絵をなぞっても 上手に描けた 気がするだけ

それじゃ虚しいこと 僕が一番よくわかってる

虚勢を張る投稿者たちを見て うらやましくも思った


裸になりたいと ときには思う

背伸びして 背伸びやめて 肌呼吸しないと人もすさむんだ


 靴音鳴らして 大人を気取って

 無表情という仮面で 駅へと急ぐ

 靴音鳴らして 大人を気取って

 寂しがり屋のくせに イヤホンで耳をふさぐ


着たいのは制服ではなく ローファーでも虚勢でもない

あふれんばかりの笑顔

それって幾らで買えるんだっけ?


 靴音鳴らして 大人を気取って

 無表情という仮面で 駅へと急ぐ

 靴音鳴らして 大人を気取って

 その音が心地よくもある 今日この頃


 靴音鳴らして 大人を気取って

 連絡も入れずに サボってみようか

 靴を放って 大人を交わして

 あぁ 裸になるのは 僕一人でも出来るのか