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「Over and Over」 Every Little Thing


2000年頃、名曲バラードを数多く生み出したEvery Little Thingからは、ひとまず「Over and Over」をご紹介(*'▽')とても美しい曲ですね♪

この曲メッチャ良い曲なんですけど、数字を見ると30万枚くらいしか売れていないんですよね。

充分スゴいんですが、いえ、200万枚越えてもおかしくない名曲だと思います!


Every Little Thingは、当時流行していた小室哲哉を思わせるようなシンセポップスを武器にギャルたちのハートを掴み、売れました。デビュー当時から売れたのは、「エイベックス」という名前とシンセポップスという売れ線曲調を上手く活用したからだと言えます。

ボーカルの持田香織さんは「TRFのような音楽をしたかった」らしく、これで良かったのかもしれませんが、デビュー当時に作詞作曲を手掛けていたキーボードの五十嵐充さんは、はたしてそれで良かったのでしょうか?

7~8曲、コムロっぽい楽曲を続けたのち、彼はバラードを書き始めます。そして結構哲学的な歌詞をそこに乗せます。

私は、五十嵐充という人のやりたかった音楽は、本当はデビュー当時のシンセポップスではなくこの「Over and Over」のような、バラードやミスチルっぽいメッセージソングだったのではないか、と感じています。

そして、その「ミスチルっぽいメッセージソング」としてめちゃくちゃハイクオリティなものを多作できちゃうスゴい人です!! なのに、ミリオンを連発するミスチルに対して、Every Little Thingは30万枚しか売れない。ミリオン越えやそれに迫る曲もあるんですけど、巨大タイアップのついたものだけなんですよね。

これは五十嵐充さん、戦略ミスだったなと残念でなりません!

Every Little Thingは、「エイベックスだったからこそ30万枚売れたけど、エイベックスだったからこそ30万枚しか売れなかった」んです。

Every Little Thingは、「売れ線シンセポップスから始めたからこそ30万枚売れたけど、売れ線シンセポップスから始めたからこそ30万枚しか売れなかった」んです。


結局、エイベックスの購買層と、「ミスチルっぽいメッセージソング」の購買層は、違うんですね。

ミスチルやバンドサウンドを好む層は、テレビから「Over and Over」が流れてきても、「なんだエイベックスのアイツらか」と耳を閉ざしてしまうんです。「シンセポップスやってるあいつらだろ」と。残念ながら、人の耳(心)ってそういうところがあるんです。

これは本当にもったいなかったなと思います!


これは、今からデビューを目指す若者たちにも突き刺さる教訓です!

「まずは有名になるために、あまり興味のないジャンルでもいいから芸能界に潜り込もう」と考えるのは、両刃の剣になりかねないのですね。

本当はアコギを抱えてメッセージソングを歌いたいのに、アイドルグループからデビューしちゃうと、メッセージソングの歌い手として正当な評価が得られにくくなってしまうんです。

たとえばAKB48出身の山本彩さんなんかも、「AKB出身」「アイドル」という肩書きがなかったら、アコギを抱えたシンガーソングライターとしてもっと人気を博したのではないかなと思います・・・。

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