スピリチュアルな本やブログを読み漁ってきた人なら、アセンションという言葉を知っているでしょう。
しかしこの言葉を正確に理解している人は非常に少ないです。
端的に結論を述べれば、「中国の山奥で、仙人や天女が素朴に平和に暮らしている」といった、子供の頃おとぎ話で聞いた伝説に近いです。
楽園にワープして苦痛のない生活を送れること?
アセンションの解説において主流なのは、「霊的な成長に励む人がアセンションを達成すると、楽園にワープして苦痛のない生活を送れるようになる」と説くものです。
人生のしがらみに苦しむ人々は、「苦痛のない、働かなくていい暮らしに導かれる」という内容に心酔します。
アセンションをするためには、
・座禅瞑想に励み、悟りを開く(家にこもっていればよい)
・特別なヒーリングを受けるとアセンションできる
・待っていればじきに地球人と地球がアセンションします(何も努力しなくてよい)
といった結論になるものが多く、ヒーリングなどを読者に売りたいか、または耳心地の良いことで心酔させてファン(信者?)を大勢得ようと企みます。
そして、現実逃避的なスピリチュアリストはこうした説にだまされ続けてしまいます・・・
アセンションとは何かを知る上で、「こういうトラップがある」と理解しておくことはとても重要です。
アセンションとは?7次元の精神に達すること。
霊的真理においてアセンションとは、「7次元の精神に達すること」を指します。
7次元の精神とは、虹の7色すべてのオーラを多くまとうことです。
アセンションの理解には、各色のオーラの理解が不可欠です。
1次元:レッド:体力、家族愛、サバイバル、など
2次元:オレンジ:快楽のコントロール、感情のコントロール、自立、など
3次元:イエロー:知性、ユーモアセンス、前向きさ、など
4次元:グリーン:誠実さ、自然愛、など
5次元:ブルー:芸術的感性、父性愛、環境変化への柔軟性、など
6次元:バイオレット:奉仕心、献身、信仰、など
7次元:ロイヤルブル:本質や真実を見極める、質素、サイキック能力、など
ガイド霊は、あなたのオーラを色ごとに採点しています。
虹の7色すべてのオーラで80点を超え、+αのシークレットミッションを満たすと、アセンションの達成です。
上記は簡略的に書きましたが、これらをすべて極めるだけでも相当大変なことがわかるでしょう。
いえ、オーラや「次元」という言葉を知らなくても、アセンションの条件を満たしてしまう人もいます。
条件を満たすと、アセンション文明に導かれる。
アセンションの条件を満たしても、ファンタジーアニメのように体がピカーっと光って楽園の里にワープさせられるわけではありません(笑)
アセンションの条件を満たすと、ガイド霊はあなたにささやきます。「旅立ちなさい」と。
そして、山奥にひっそりと存在するアセンション文明へと向かわせるのです。リムジンが用意されているようなものではなく、死にもの狂いで雪山を抜けていくような旅路です。
アセンションした人々の住む里か、またはそれに近しい人々の里にいざなわれます。
ですから、親と絶縁したり、国の統制から姿をくらましたりする必要があります。
山を抜けていく途中で死んでしまうなら、それはそれで良いという考えになっています。その人は、死を恐れない強さは持っているはずです。もし死んでしまったなら、エーテル界(≒霊界)にあるアセンション文明に導かれ、そこで平和に暮らします。
人々が平和に暮らし続けるために必要な能力をまとめると…?
「選ばれた人は楽園にワープして、お金に困らず平和に暮らせるんだって」といった説を聞くと、「スピリチュアリストってバカだな」「現実逃避だな」と失笑されるのも当然です。
「アセンションとは、楽園に導かれて、働かなくても暮らせること」と解釈すると、本質を誤ります。
そうではなくて、「人々が平和に暮らし続けるために必要な能力や感性は何だろうか?」と何万年かけて検証したときに、出てきた答えが
1次元:レッド:体力、家族愛、サバイバル、など
2次元:オレンジ:快楽のコントロール、感情のコントロール、自立、など
3次元:イエロー:知性、ユーモアセンス、など
4次元:グリーン:誠実さ、自然愛、など
5次元:ブルー:芸術的感性、父性愛、環境変化への柔軟性、など
6次元:バイオレット:奉仕心、献身、信仰、など
7次元:ロイヤルブル:本質や真実を見極める、質素、サイキック能力、など
「こうした7科目でオール5をとること」だったわけです。
「楽をしたい」という人々ばかりでは、平和には暮らせませんね。
快楽に中毒する人、自然を破壊して何も感じない人ばかりでは、平和には暮らせません。
芸術なんて、文明の平和に必要ない気もしますが、よくよく考えるとやはり、芸術のない暮らしは息が詰まります。
社会が円滑に回るためには、奉仕心と労働意欲が不可欠です。誰が欠けても頓挫しないためには、各自が様々な仕事をこなせる必要があります。
霊的世界を信じられなくても、こうした7科目的教育論は、政治や地方自治などを行う上で参考になりそうです。
現代日本では異なるシナリオだった。集団アセンションとは?
従来、アセンションの条件を満たした人は上記のように、アセンション文明にひっそり導かれ、雲隠れしていくものでした。
しかし21世紀の日本においては、異なる展開となります。
日本にはアセンション文明や仙人の里に類するものがなく、アセンションの条件を満たしても行き場がありません。
そのため、「日本の各地に自給自足の共同体(≒アセンション文明)を造る」という課題を与えられます。
「お金の要らない楽園に赴く」のではなく「お金の要らない楽園を造る」のです。
そうして2012年頃の日本には、各地に霊的な理念を持つ自給自足エコヴィレッジが栄えているはず、でした。
これが、「集団アセンション」という言葉の意味です。
『フィンドホーンの花』という、エコヴィレッジ創造の自伝は、実は現代日本人のために用意された教科書でした。アイリーンとピーターはそのために体を張らされたのでした。
自給自足を志す人はあまりにも少なく、霊的な理念を伴う自給自足を造ろうとする人はさらに少なかったため、アセンテッドマスターたちは日本の集団アセンション計画をもう諦めました。
現在では隠居生活を勧められる。が、それすら難しい
今では、アセンションの条件を満たしたなら、「なるべく社会のしがらみに苦しまないように隠居しなさい」というふうに啓示されます。とはいえ、人を無条件でかくまってくれる場所も人も日本には存在しませんし、「働かない暮らし」に対する批判も大きいため、完全な隠居生活は難しいです。
男性は特に、隠居生活をしているだけで迫害を受けやすい国です(笑)
中国の仙人思想に近い。仏教の僧院やキリスト教の修道院も。
アセンション文明の暮らしのイメージは、中国の仙人の伝説で垣間見るものに近いです。
「仙人や天女と呼ばれる悟った人が、ヘルシーな食事をしながら素朴に穏やかに暮らしている」といった説話を聞いたことがあるでしょう。
子供の頃にそれを聞いて、「たしかにそれなら平和だなぁ。でも快楽が少ないのもエアコンが無いのもイヤだし、ママから離れるのは怖いな」と思って断念してしまいます。そして快楽と依存を肯定する、この社会に染められて生き続けてしまいます・・・。
実は私たちは、「平和に生きるにはどうしたら良いか」を、子供の頃からなんとなく知っていたわけです(笑)
仏教の「出家&僧院」という文化や、キリスト教の修道院生活も、アセンション文明に近いものがあります。イスラム教の戒律も、「日常生活の中で節制や助け合いをしよう」という教えであり、近いものがあります。
バックパッカー旅は悟りであり教材でもある!
バックパッカー旅が魂ミガキにおいて非常に有意義だということが、納得できるのではないでしょうか?
たった10日間でも、非常に多くの色の多くのスキル・感性を磨けます。
そして、東南アジアの僻地の村など訪れると、仙人の里に似た素朴な暮らしを垣間見ます。快楽やお金を追い求めないなら、掛け算九九すら怪しいような勉強量であっても、平和に暮らしていけることを悟ります。
なるべく短く書きたかったのですが、理屈で納得できるように書くと、それなりに長くなってしまいました。