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子供を育てることは、子供をしつけること

日本は、子育てが過保護すぎる傾向にあります。

 

 

愛情が過剰な傾向にある

日本の家庭や社会における子育ては、愛情が過剰な傾向にあります。

「子供に愛情を注いでやる」ということはもちろん大切なのですが、だからといっ食べ物をすべてかみ砕いて与える必要はないのです。すべての器具の子供用を作って、買い揃える必要はないのです。

 

 

子供を育てることは、子供をしつけること

子供を育てることというのは、子供をしつけることです。

「母乳を与え、世話をして養育する」のは、ある意味では3歳でピークが過ぎます。それ以降は、愛情深くあろうとするよりも、「いかに自分で出来るように突き放すか」を考えはじめましょう。

4歳の子の服のボタンをすべて留めてあげて、「私は愛情深い母親だわ」「うちは暖かい家庭だわ」と悦に浸っている場合ではないのです。

 

何歳で何が出来るようになるべきか、はある程度個人差があります。「出来るようになるまで待てばいい」と説く人がいますがそれは極端すぎます!ある程度、平均値や親の世代の意見を見て、それに合わせて叱咤すべきです。

 

本当に優秀な18歳というのは、高い教育を与えられた子ではありません。親に厳しくしつけられてきた子です。学力と生活的自立は、まったく別です。

 

 

16歳で自立、から逆算するとよい

何歳で、何が出来るようになるべきなのでしょうか?

社会は、19歳や23歳を「一人前」とする風潮があり、実情は23歳でも子供じみていて、30歳程度でようやく労働的責任感を身に着ける、という感じです。

これはあきらかに幼稚な社会です・・・

 

つい数年前まで、女性は16歳から婚姻が認められていました。現代では「16歳で結婚なんて早すぎるよ!」とまゆをひそめますが、昔は16歳でもう、快楽遊びは卒業して家庭に献身し、乳母になる精神があったのです。

先進国社会は、非常にたくさんの勉学を子供たちに注ぎます。そして子供たちはたくさんのことを知っていますが、「生きる」ということにおいてはむしろどんどん未熟に、幼稚になってしまっています。今や女子高生は、可愛いカーディガンを着て微笑んでいればいい、といった扱いになっています・・・。まるで小学生のようです。

 

発展途上国では、大学どころか高校に進む人も少なく、16歳で社会人になる人が多いものです。「16歳で働ける」と大人も子供本人も考えています。そして実際、働いています。彼らは高度な数学など知りませんが、労働の責任感や根性を持っています。

日本でも、沖縄などは「16歳で社会人に」という考え方をする地域がまだ残っているでしょう。

 

 

労働のできる16歳にしつけるべき、ということ

高校1年生の頃には、アルバイトを始めてちゃんと仕事を全うして帰ってくる、そんなふうにしつけるべきなのです。

朝はちゃんと起きる、遅れずに学校に行く、サボらずに学校に行く、課題を期限までにこなす、大人からの叱責に耐える、といったことは、中学3年生でもう確立しているべきなのです。

親の来客があったら人見知りせずに会釈できるように、小学生のうちからしつけるべきなのです。親の来客と、世間話の1つでも出来るようになったほうがよいのです。

人に話し掛け、「何の作業をすればよいのですか?」と尋ね、協力精神や責任感を身に着けているべきなのです。自治会の掃除などにも小学生から参加させましょう。

通販で買った洋服が不良品だったなら、自分で返品交換の電話をさせましょう。中学生で、それは出来ます。

病院の診察券は自分で管理させます。月の頭に保健証が必要だと理解させ、親の引き出しから自分で持っていかせ、戻させます。公的書類が必要なら一緒に市役所に行き、申請の仕方を憶えさせます。次からは1人で行けます。

 

16歳程度でこれらのことが出来れば、アルバイトで社会に出ても、圧倒されずに済みます。19歳の子と同じくらいの戦力になります。

子供に勉強しかさせないから、「マクドナルドの店員なんて出来そうもない!」と委縮してしまうのです。

 

海外旅行に出て外国の文化を見ると痛感しますが、勉強よりもしつけやコミュニケーションのほうが大切です。

 

 

弟や妹が出来たら、下の面倒をみさせよう

弟や妹が出来たなら、「小さな子の面倒をみる」ということもさせはじめしょう。

昔は4人、5人もきょうだいのいる家庭が多かったものです。現代の親たちは1人2人で手一杯で「4人なんて考えられない!」と思ってしまうでしょう。

しかし、「6歳の女の子は2歳の子のおもりをする」という考え方をしたので、親は4人の面倒をみる必要もなかったのです。

 

そしてもちろんですが、末っ子や一人っ子とて、6歳にもなったらもう「他人の世話」をやらせはじめたほうがよいのです。「しつけ」という感覚を持っている親は、末っ子や一人っ子をも甘やかさずに、人の世話を経験させます。たとえばガールスカウトのような縦社会に放り込んで、自分よりも幼い子と交流をさせます。6歳の娘に対して、より低年齢の子と接する機会を作ろうとします。それが「しつけの感性」です。

すると末っ子や一人っ子でも、しっかりした子に育ちます。面倒見の良い子に育ち、親のことを配慮できる優しいたくましい15歳になります。

育て方次第なのです。

 

あなたが過保護な観点しか持っていないなら、結婚するには時期尚早です。

面倒見の良さも、「子育てで勉強する」のではなく、子を産む前に身に着けておいたほうがよいのです。後輩や他人の子の世話をするなどして。

 

 

社会に迷惑をかけない自立した大人になる

近年、「新入社員が役に立たない」といったニュースをよく目にします。これはまともなしつけを為されていない典型例です。学力があっても労働の出来ない子がいますし、学力もなく社会性もない子もいます。大卒の23歳でもそういう精神なのです。

しつけをちゃんと為されると、社会に迷惑をかけない23歳になります。ちゃんと親元から巣立っていく23歳になります。

そう。子育てとは、友達のような娘とずっと楽しく遊ぶことではありません。「子供を家庭から自立させていくこと」が、子育ての目的です。子供を子供の生きたい人生に羽ばたかせていくことが、親の愛情です。寂しさから子を束縛していませんか?

 

 

「しつけ」が出来ると、あなたも社会も正常に回ります。

子供は立派に育ちますし、親も自分の人生を生きる時間や心のゆとりが生じます。

人の世話に忙しすぎる人は、「しつけ」が出来ていないゆえのこともあります。

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