政治の話はあまりしたくないのですが、指導者に向くのがどのような資質の人なのか、ということについては要点を書いておいたほうが良いでしょう。
投票をする際にも役に立つかもしれません。
リーダーに向くのは、金銭欲のない人
リーダーに必要な能力というのはたくさんあります。もちろん様々な能力や経験が必要なのですが、最も重要な資質は「欲がない」ということです。
「大金を欲していない」「物欲が薄い」「名性欲がない」といったことです。
今、そのような無欲な政治家はほとんどいません。
政治家や事業者は、それなりに「社会を良くしたい」という気持ちを持った人もいますが、あくまで、「その見返りに1000万の年収が欲しい」「グリーン座席に座れる特権が欲しい」と考えています。
自分の欲を満たすための政策を続けてしまう
政治家や事業者に金銭欲が強いと、絶対に平等な社会にはなりません。大衆に優しい社会にはなりません。
なぜなら政治家たちは、自分が大金を握っていられる政策を作り、保とうとするからです。
お金持ちになりたがる政治家はつまり、絶対に、「年収1千万円の人と年収300万円の人がいる社会」と造り続けます。「金持ち」という優越感は、貧困者がいることで成立します。
東京のマンションはなぜ高い?
1つ例を出しましょう。
最近、「東京の新築マンションの平均価格が1億円を超えた」とニュースをにぎわせていました。この10年で2倍以上に膨れ上がったそうです。
これは、投資目的でマンションを買う人が増えたからです。都会の人気のマンションは、いったん投資家が定価で買ったものを、2割、3割のマージンを乗せてマイホーム希望者に売りに出されます。
家が高いことは国民にとって死活問題です!しかし、政治家や事業者自身がこうした投資で儲ける側にいるため、不道徳であろうが国民が困っていようが、こうした「せどり」じみた投資を規制しようとはしません。
ちなみに、ですが、ここに書いたように、近年の都心のマンションは、実際の性能以上に高額な値段が付けられているので、買わないほうがよいです。
「私は年収400万円でいい」と言うような政治家が大勢現れれば、社会はもっと平等に、誠実になります。
平等な社会、誠実な社会の造り方とは、こうです。
よく考えれば、「そうだな」とわかるはずです。
アメリカの大学を出ているから政治家に向くわけではありません。
企業を年商1億円にしたから事業者に向くわけではありません。
日本の社会がなぜ良くならないかというと、政治に熱心に人々が(投票者たちが)、こうした道理をわかっていないからです。