【要注意!】カオサンロードは「バックパッカーの聖地」じゃない!
バックパッカー放浪を知ったとき、「カオサンロード」に興味を持つ人は多いのではないでしょうか。
バックパッカーの本や「地球の歩き方」など多くのメディアで、「バックパッカーの聖地」と形容されている有名なエリアです。
しかし、その情報は今では誤り。
カオサンロードがバックパッカーの聖地だったのは昔のこと!
カオサンロードが「バックパッカーの聖地」なのは、間違いとは言えません。しかしそれは、あくまで昔のこと。
タイ・バンコクは東南アジア放浪の基点となる町で、ここには70年代初頭から大勢の欧米人バックパッカーが訪れました。そんなバックパッカーたちのために切り開かれた宿場町がカオサンロードでした。ここは安宿と安い食堂・露店が立ち並ぶ、バックパッカーたちの寄港地だったのです。
大周遊をこれから始める旅人もやり遂げた旅人もここに集まり、彼らは多くの会話とハグを交わしました。
そんなことから、カオサンロードは「バックパッカーの聖地」と呼ばれるようになったのです。
今のカオサンロードは快楽過剰・商業過剰の危険エリア!
旅行者が数多く訪れることから、カオサンロードには旅行者向けの店がどんどんと増えていきました。外国人向けのレストランが増え、クラブやバーが増えました。土産屋やタトゥー、ヘアエクステンションを施す店が増えました。
そうして今では、お店の数が過剰になり、しかも快楽的なお店ばかりになってしまったのです・・・
昼間はそうでもないですが、夜になりバーが爆音ミュージックを流しはじめると、このエリアはカオスと化します!日本では聞いたこともないようなすさまじい爆音のダンスミュージックとハイテンションな酔っ払いであふれかえります。それをカモにしようとするいかがわしいお店の客引きがうろつきます。
カオサンロードは快楽主義者ばかりが集う街で、騒々しいし危険なのです・・・
しかし、そんな快楽主義なカオサンロードの雰囲気を楽しいと感じるバックパッカーが一定数おり、彼らが今でも、「カオサンロードは最高だ!バックパッカーの聖地だぜ!」とあちこちに書き立てます。
それゆえ、初心者バックパッカーが、「カオサンロードはバックパッカーには欠かせない場所なんだな」と思い込み、憧れてしまいます。
カオサンロードを聖地と思い込むのはよくない!
カオサンロードを「バックパッカーの聖地」と思い込むのはよくないです。そこには2つの理由があります。
まず第一に、危険だからです。
カオサンロードはボッタクリが多く、また治安が悪いので、トラブルに遭いやすいです。嫌な目に遭いやすいです。
本当は、うかつに近寄らないほうがよいのです。
第二に、バックパッカーが誤解されてしまうからです。
カオサンロードが「バックパッカーの聖地」としてあがめられると、「バックパッカーとはこういう快楽主義な連中なんだな」と多くの人に思われてしまいます。
それは誤解であり、悲しいことです。
バックパッカーにはたしかに、歓楽街でお酒におぼれることを楽しむ人々もいるのですが、それがバックパッカーのすべてではありません。
ですから、カオサンロードを「バックパッカーの聖地」と思うのはやめましょう。また、そういう表現をブログやSNSなどで用いることは控えましょう。
見てみたいなら、昼間に行ってみよう。
こんなふうに書いていると、なおさらカオサンロードがどんなだか気になってしまう人も多いかもしれませんね。
それなら、昼間の時間帯に行ってみるとよいです。
昼間もにぎわっていますが、もっぱら土産屋が立ち並ぶ雰囲気で、そうゴミゴミもしておらず、治安もそう悪くないです。
土産物がタイで最も充実するエリアではあるので、おみやげ漁りが好きな人にとっては行く価値は低くないでしょう。
土産物屋やエスニックパンツ(綿の長ずぼん)の店を周り、セブインイレブンが思いのほか便利なことを知り、屋台のパッタイの食べ方を知ったなら、夕方にはもう出てきましょう。
カオサンロードが危ないなら、バンコクではどこに泊まる?
「カオサンロード=バックパッカーたちの宿場町」という印象は今でも根づよく、「バンコクではカオサンロードに宿をとるべし」と書くガイドブックやメディアは多いです。
しかし、こうした騒々しい実情があるので、カオサンロードには泊まらないほうが良いです。宿泊費も高いですしね。
ではどこに宿をとるのがよいのでしょうか?
カオサンロードの西側、古い寺院のあるあたりに安宿が密集しています。カオサンロードのすぐ近くではありますが、大通りを挟んでいるので意外と静かで、治安も悪くないです。カオサン近辺を拠点にして動きたい場合は、このエリアが良さそう。価格もカオサンロード沿いより2回りくらい安いです。
または、ファランポーン駅周辺がおすすめです。バンコクではのんびりせず、すぐに北部やアユタヤに抜けるつもりなら、こちらのほうがずっと交通便が良いですね。ドンムアン空港から列車でとても簡単に来られます。
バンコクは都市化が著しく、水上マーケットなども風情がなくなってきていて観光的魅力が薄いので、バンコクでは観光しないですぐ地方に抜けてしまってもよいと思います。昔は色々と見所があったんですけどね。
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